移行と転送 – AWS Database Migration Service

AWS Database Migration Service (AWS DMS): データベースの移行を簡素化するマネージドサービス

AWS Database Migration Service (AWS DMS)は、オンプレミスやクラウドのデータベース間でデータを効率的に移行し、ダウンタイムを最小限に抑えるためのマネージドサービスです。

---

概要

AWS DMSは、データベースの移行プロセスを簡素化するフルマネージドサービスです。ソースデータベースからターゲットデータベースへのデータ転送を安全かつ効率的に行い、移行中もデータベースを利用可能にします。同種（ホモジニアス）および異種（ヘテロジニアス）のデータベース移行をサポートし、オンプレミス環境からAWSクラウドへの移行やクラウド間のデータ同期を実現します。

---

主な特徴

1. ホモジニアスおよびヘテロジニアス移行
   同種（例: MySQLからMySQL）だけでなく、異種（例: OracleからAurora）間の移行もサポート。
2. 低ダウンタイム移行
   変更データキャプチャ（CDC）を使用して、移行中もデータベースの利用を継続可能。
3. サポートするデータベースの広範性
   Amazon RDS、Aurora、Redshift、DynamoDBなどのAWSサービスや、Oracle、SQL Serverなどのオンプレミスデータベースをサポート。
4. 継続的なレプリケーション
   データベース間で継続的にデータを同期し、リアルタイムレプリケーションを実現。
5. コスト効率
   移行中のみ課金されるため、必要最低限のコストで運用可能。
6. セキュアな移行
   データ転送はSSL暗号化で保護され、AWSのセキュリティ基準を満たします。

---

構成要素

1. ソースデータベース
   データを移行する元のデータベース。オンプレミスまたはクラウドベース。
2. ターゲットデータベース
   移行先のデータベース。RDSやRedshiftなどのAWSサービス、またはオンプレミスデータベースを指定可能。
3. DMSレプリケーションインスタンス
   データ転送を実行するコンピューティングリソース。AWS DMSがこのインスタンスを使用してデータを移行。
4. タスク
   ソースとターゲット間のデータ移行を定義する設定。
5. 変更データキャプチャ（CDC）
   移行後もソースデータベースの変更内容を追跡し、ターゲットデータベースに反映。
6. スキーマ変換ツール（AWS SCT）
   ヘテロジニアス移行のために、ソースデータベースのスキーマをターゲットに変換。

---

活用シナリオ

1. オンプレミスからクラウドへの移行
   オンプレミスのOracleやSQL ServerをAWSのRDSやAuroraに移行。
2. データベースのモダナイゼーション
   レガシーなデータベースからクラウドネイティブなデータベース（例: DynamoDB、Aurora）への移行。
3. ハイブリッドクラウド構成
   クラウドとオンプレミス間でのデータレプリケーションを実現。
4. クラウド間移行
   AWS内や他のクラウドプロバイダー間でデータを移行。
5. バックアップと災害復旧
   継続的なレプリケーションを使用して、ターゲットデータベースを災害復旧用として設定。
6. データ統合
   複数のデータソースを統合して、分析用データウェアハウス（例: Redshift）にロード。

---

設定手順

1. 準備
   • ソースとターゲットのデータベースを準備し、ネットワークアクセスを設定。
   • 必要に応じてAWS SCTを使用してスキーマを変換。
2. DMSレプリケーションインスタンスの作成
   AWS Management Consoleでインスタンスを作成し、ソースとターゲットの接続を設定。
3. エンドポイントの設定
   ソースとターゲットデータベースの接続情報をエンドポイントとして登録。
4. 移行タスクの作成
   タスクを作成し、移行モード（例: 全データコピー、CDC）を設定。
5. 移行の実行
   タスクを実行して、データ移行を開始。ステータスを監視して進捗を確認。
6. 検証
   移行後にターゲットデータベースのデータを検証し、整合性を確認。
7. 運用フェーズ
   必要に応じて、継続的なデータレプリケーションを設定。

---

ソリューションアーキテクトとしてのポイント

• 最適な移行計画の策定
  ソースとターゲットの要件を評価し、移行の段階的アプローチを採用。
• スキーマ変換の自動化
  AWS SCTを活用して、ヘテロジニアス移行のスキーマ変換を効率化。
• セキュリティの確保
  移行中のデータ転送を暗号化し、ネットワーク設定を最小権限で設定。
• テスト環境での検証
  移行タスクを本番環境に適用する前に、テスト環境で十分に検証。
• リソース最適化
  適切なレプリケーションインスタンスタイプを選択し、コストを最小限に抑える。
• 監視とトラブルシューティング
  移行中のエラーをCloudWatchログで監視し、迅速に対応。
• 移行後の最適化
  ターゲットデータベースのパフォーマンスやスキーマ設計を見直し、最適化を図る。

---

AWS Database Migration Serviceは、複雑なデータベース移行を効率化する強力なツールです。適切な設計と実施計画を通じて、データ移行プロジェクトを成功に導きましょう。

AWS模擬試験

AWS認定試験の合格を目指すなら、効率的に学べる模擬試験がオススメです！私が提供するUdemyのAWS模擬試験は、試験に沿った問題構成で実践的な知識を身につけることができます。実際の試験に近い環境でスキルを磨き、合格率を高めましょう。

ぜひこちらのリンクからコースをご覧ください：

Udemy

【7回分 455問】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集（SAA-C03版） AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト試験に最短で合格するための集中的な学習コースです。最近追加された問題を中心に模擬試験７回分を用意しました。各問題...

皆様のご参加をお待ちしています！